PTAのはなし
もうすぐ春がやってきます。新学期の季節ですね。これもF街での出来事です。
子供たちが通っていた小学校のPTA役員の仕事をしていました。はじめは現役員さんの三顧の礼。懇願され渋々引き受けました。
体制は二期制。一年間現役員さんと一緒に仕事を覚えて次の一年で次期役員さんに仕事を引き継いで終了です。
私は広報役員に就いたので学校行事のプリントや資料の作成をしていました。もともと製版会社に勤めていたのでわりと楽しく作業していました。ところが組織内に不穏な空気が漂っているのに気づきます。
月に一度会議があるのですが、話がなかなかまとまりません。校長とPTA会長のアツいお二人が理想を語るんです。「あんなことしたい」「これはこんなふうにできないか」語るだけです。具体的なことは役員さんにほぼ丸投げして満足顔。そりゃ役員さんも反発しますよね。校長たちの提案にも却下の嵐。これでは運営が成り立ちません。
そこで次期副会長Aさんのもと新期役員が集まり話し合いました。
もっと前向きにやってみよう❗️
校長たちの提案をまず検討してやれることはやっていこうと。もちろん校長たちの丸投げは許しません。きちんと役目を果たしてもらったら後はやりますとの交換条件を出して進めていきました。
二年目からは本格始動です。メンバー全員で体制を整えてさまざまなことを滞ることないよう改善していきました。
みんな子育てしながらの活動です。忙しくて目が回る毎日です。そんな私たちの力になったのが「何よりも子供たちのため」という意識でした。
どうすれば学校行事やイベントの開催がスムーズに子供たちが楽しめるようにできるかみんなで話し合い、協力し合っていきました。
任期はあっという間に終わり、メンバー全員が達成感をかみしめていたとき、うれしいニュースか入ってきました。なんと役員に立候補するお母さんが多数現れたというのです。みんなが嫌がってたPTA役員の仕事なのに何故と聞いてみると
「役員さんがとても楽しそうに活動してたから」
私たちはいつのまにか楽しくなっていたのです。自分たちがやることで子供たちが笑い楽しんでいることが嬉しくて楽しくてただ突っ走っていたのです。ほんの少し考え方を変えるだけで人も状況もガラリと変わると実感しました。そして副会長のAさん(彼女から最後にハンカチに添えて労いのメッセージをいただきました。ほんとにデキるリーダーだ💕)はじめ役員のメンバーたちとの連帯感はとても気持ちのいいものでした。
今までの人生の中で一番すてきな経験でした。
それではまた。ありがとうございました。