伏線回収
先日ある物語を読みました。
呑気に毎日を過ごしていたオオカミがある日、将来の自分に不安を感じ始めます。
取り立てて得意なこともやりたいこともない自分はこれから何をすればいいのだろう。
森に住む女神様に「自分の役割を知りたい」と相談すると、「おとぎ話のオオカミ役を探してみたら」とおとぎ話の世界に送り込まれます。
「3匹の子ぶた」「赤ずきん」「オオカミと羊飼い」「オオカミと7匹の子やぎ」
それぞれの物語の登場人物と関わり、話をしていくことでどの登場人物もそれぞれの立場で葛藤を抱えていることを知ります。
森の泉に戻ってきたオオカミは女神様に言います。
「物語の中で僕は何者にもなれなかった。僕はどの物語にも必要なかった」
女神様はため息まじりに言います。
「自分が必要ないって誰にとっての話?誰がそれを決めるの?」
戸惑うオオカミに女神様は微笑みます。
「誰かの物語で何者にもなれないのは当たり前。君は君にしかなれないからね。君の物語の中では君の事は君が決められるんだよ。」
何もしてこなかったし、物語を綴れるようなことは何も持ってないとうつむくオオカミ。
「君は本当に何もしてこなかったわけじゃない。いろんなものを見て感じてたはず。今、君は『見てるだけ』の殻を破ってここに来ている。今は無駄だったと思っていることも全部が君の物語の伏線なんだよ」
「伏線?どれが伏線だったの?」
「それはこれからの君が決めていいんだよ。過去の『出来事』はもう変えられないけど、過去の『意味』はこれからの君がいくらでも変えられるんだよ」

今年の始め、伊勢神宮に参詣に行きました。いつもはご挨拶と感謝、世界平和を願いに行くのですが、今回は違いました。個人的なお願いをしに行ったのです。
「今年は何かを始めたいと思います。何がいいのか示していただけたらありがたいです。」
すると立ち寄ったおかげ横丁のお土産屋さんで開催されていた絵画展である画家さんに出会ったのです。彼の作品は私が私の中でずっと温めて忘れかけていた作品のイメージを目の前に引っ張り出してくれました。
オオカミが出会った赤ずきんちゃんのおばあさんは洋服作りが好きでした。たまたま手掛けたリメイクドレス。素晴らしい仕上がりに感動した猟師に街の人に見てもらおうと言われますが、おばあさんは尻込みします。
「こんなドレス売れないわ。デザインも素人だし、こういうスタイルなら私が作らなかったってもっと上手な人がいくらでも……」
「おばあさん。諦めるための言い訳なんてしなくていいんですよ。他人の批判で挑戦を諦めたとしてもその人はこちらの人生に何の責任も取ってくれないんですよ。挑戦してもしなくても責任を取るのは自分しかいないんです。自分の人生ですからね。」
猟師の言葉に背中を押されて、おばあさんは一歩前に進みます。
還暦過ぎて久しい私には諦めるための言い訳をしている時間は残っていません。今回のことが神様の啓示かどうかはわかりませんが、背中を押されたなら一歩前に進んでみる価値があるかもしれません。
それではまた。ありがとうございました。
夜空を見上げて
2020年に始めたこのブログ。いつのまにか2年も続いていたのですね。
当初掲げていた「2025年からキャンピングカーでバンライフを始める」という目標ですが、昨今の状況を考えると達成するのはちょっと難しいかもしれません。
コロナ禍、ウクライナ危機…考えてもいなかった事態が次々と起こって身動きが取れなくなってしまいました。
こうなったら仕方ありません。立ち止まって深呼吸。すると今まで見えていなかったことが見えてきました。さまざまな社会の問題、健全に機能しているものだと信じていた組織のハリボテ感、そして人間の本質…。なんだこりゃと思うことばかりです。
でも、これはみんながそれぞれ立ち止まって考え直すチャンスを与えられているのかもしれません。
今、私たちは暗い世界を彷徨っています。どっちに行けばいいのか分からず、一歩踏み出せば誰かの肩にぶつかって恐縮してまた立ち止まる…。不安で不安で仕方なくてうつむいてしまう…。

空を見上げてみませんか?空もまた暗く押しつぶされそうに感じますが、よく見たら小さな星が輝いています。その星も果てしなく遠いところにいるけれど、確実に私たちに光を届けてくれているのです。
見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光が
ささやかな幸せを願ってる
こんな世の中だからこそ「ささやかな幸せ」の大切さを噛み締められるのだと思います。
それではまた。ありがとうございました。
ロングライフ
今、私の中で何波目かの断捨離ブームの波が来ています。それもかなり深いところからライフスタイルを覆す大きな波です。
きっかけはある日YouTubeで骨格診断というものを見つけたことでした。それによると私はナチュラル。若い頃から憧れて追いかけていた都会的でスマートな服は根本的に似合わないという診断でした。
薄々自分でも気づいていたので、ショックではありましたがこれでようやく覚悟が決まりました。
タンスに仕舞い込んでいた洋服や外国のハイブランドのバッグやパンプスを全て処分しました。
その時、昔買って忘れてたNICOLEのハンドバッグが出てきました。多少擦り切れてはいましたが、ナチュラル系の服装に似合うデザイン。汚れを落としてクリームを塗ってこれからずっと使えそうです。

息子が帰省したある日、素敵なトートバッグを持っているのを見つけました。どこで買ったか聞いてみたら持っていたお気に入りのコートをリメイクしたと言います。父親から譲り受けたそのコートを彼は袖が擦れ切れるまで着ていました。さすがにもう着ることが出来ず処分したのだと思っていたのに…。
かばん造りを地場産業にしている街まで行って職人さんに相談して作ってもらったのだそうです。
もともと持ち物を大切にするところはありましたが、そんな彼のことを誇らしく思えました。
こんなことができる男になったのね〜。
以前見た番組で一枚のワンピースに出逢いました。「妻が大好きで死ぬまで着ていました」
優しくつぶやいたご主人のその一言で私はそのワンピースに恋をしてしまいました。
死ぬまで着たい一着を私も持ちたいと思いました。
それではまた。ありがとうございました。
仕事を愉しむ魔法
ある日、街を歩いていると自動販売機の前に飲料メーカーの制服姿の男性が立っていました。突然、販売機横の空き缶ボックスを引き倒したのです。唖然としている私の足元に空き缶が転がってきました。彼は表情を変える事なくゆるゆると身体を引きずるように作業を始めました。
……この人、この仕事が好きじゃないんだなぁ。
こういった類の人にはときどき遭遇しますが、本人たちも辛そうで切なくなります。

基本仕事というのは辛いもの。生活のため働かなくてはいけない事情もあるでしょうが、将来やりたいことにつながるスキルを学べる仕事を選べば前向きに取り組むことができるでしょうし、そうじゃなくても例えば職場の社食が美味しいとか、屋上から見える風景が好きだとかそんなささやかな楽しみを見つけられれば毎日のモチベーションをあげることもできますよね。
ちょっと視点を変える事で見える景色は格段に変わっていきます。
この間観ていた番組に一人の女性が悩みを相談していました。ずっと好きだったアイドルグループが解散してしまい、悲しくて仕事が手につかないのだと言うのです。それを聞いていた番組のパネラーのひとりが口を開きました。
「長い間ずっと彼らが君に力をくれていたんだよね?だから君も頑張って来れたんでしょ?だったら今度は君が誰かに力をあげる番だよ。」
なんて素敵なアドバイスでしょう。画面に映った彼女の顔にもみるみる光が差してきたようでした。
絵本作家の角野栄子さんが言いました。
「人は誰でもひとつだけ魔法が使えるの」
考え方を変えさえすれば錆び付いていた日常が魔法のようにゆっくりと廻りはじめるかもしれません。
多くの人が魔法が使えるようになりますように。
それではまた。ありがとうございました。
セカイノオワリ
不思議に感じる瞬間が時々ある
僕が今ここにいるというこの事実が
僕に特別な力があるとはとても思えないし
ひとりきりではできなかったことだよ
突然世界が真っ暗闇になったように見えた
でも少しずつ目が慣れて明るくなってきた
今まであまりに強すぎる光に照らされてたから
目がくらんで気付けなかっただけだった
大切な「イマ」はどんどん変わっていく
忘れてく思い出もたくさんあるけど
終わりの時間は確かに近づいて来てる
だけど今夜だけは「イマ」が愛しく思えそうなんだ
SEKAI NO OWARI 「TONIGHT」より
大好きなアーティスト、SEKAI NO OWARI。私はNAKAJINくん推しです❤️
本人たちもあちこちで言われたそうですが、何故こんな悲観的なバンド名をつけたのでしょう?
彼らが紡ぎ出す歌は決して悲観的ではなく未来から差し込むわずかな光を見つめています。
だから彼らには根強いファンの皆さんがついているのですよね。
今、世界規模でパンデミックが猛威をふるい、地球温暖化や人口減少、食料危機、近い将来には大規模な天災が危惧されるなど、巷ではこの世界の終焉が近いことが囁かれています。

この世界が終わるということはまた新しい世界が生まれるかもしれないということ。
私自身新しい世界をこの目で見ることができるかどうかわかりませんが、その世界が清しい光で満たされていることを願います。
それではまた。ありがとうございました。
新しい風
先日、近くのスーパーで見つけました。ガーリックケチャップとマカダミアナッツオイル、ワインビネガー。見つけた途端テンション上がったその勢いのまま買ってしまいました。

マクロビを知ってから調味料は塩、醤油、味噌を基本に雑多なものは極力買わないようにしていたのですが、これもコロナの影響なのでしょうか。新しいことを始めたい気持ちが高まってきました。
先日、錆び始めた包丁セットを処分して新しくステンレス製の包丁一本だけにしました。眠っていたタッパーを活用して作り置きおかずを始めました。主婦歴30年経った今、生活に新しい風が吹いています。
YouTubeや料理本で使えるレシピを見つけると、我が家に合うように独自のアレンジを加えながら新しくメニューに取り入れています。
今までも料理レシピ帳は作っていたのですが、あまり活用できていませんでした。この機会に使いやすいよう改編していこうと思います。
目分量で作っていた常連メニューを、改めて分量などを確かめて書き記して、今まであまり作らなかったレシピは削除して、新しくヘビロテメニューに加わったレシピを書き加える…単純作業ですがとても楽しいです。
もし私が料理を作れなくなっても家族が作れるようにこのレシピ帳を完成させたいと思います。
なかなかコロナ禍が収まりません。
一日も早くマスクを外して新鮮な風を思い切り吸い込める日常が戻って来ますように。
それではまた。ありがとうございました。
誰がための勲章
オリンピック・パラリンピック大会が終わりました。大きなアクシデントなく無事閉幕までこぎつけることができてほっとしています。
開催すら危ぶまれた今回の東京大会。アンチ商業オリンピック派で普段あまり観ない私でも、心掴まれ目を潤ませるような場面が多くありました。
競技を終えた選手たちのほとんどがオリンピック開催に尽力された方々と今まで支えてくれた周りの人達への感謝を口にしていました。
おそらく私たちが想像すらできないだろう挫折、絶望、苦難を乗り越えて来た彼等が発するその言葉には大勢の人の心に響き渡る力がありました。
金銀銅のメダルを獲得した選手以外の人たち…力及ばずメダルを逃した多くの選手、ボランティアやパラリンピック選手の補助をしていた方々、開会式と閉会式を彩ったたくさんの人たちにも賞賛のメダルを贈りたいと思います。

名誉ある賞をいただけることになったある芸人さんが自分が大きな賞をもらうことを躊躇っていたら、ある師匠が一言だけ仰ったそうです。
「今まで世話になった人たちが喜んでくれるから貰っとけよ」
その人に与えられたメダルは一緒に喜んでくれる周りの人達によって輝くのです。
それではまた。ありがとうございました。